ローテンブルグの青い夜−
聖ヤコブ教会のコンサート-

新婚旅行で訪れたドイツのローテンブルグでのちょっとした思い出です。
ここは城壁で囲まれた、小さな街で、中世の町並みが残っています。
子供の頃読んだ絵本に周りが壁て囲まれた外国の街の絵を見たことがありますが、
それがそのままここにありました。
ガイドブックによると第二次世界大戦終戦2日前にアメリカ空軍のミスで爆撃を受け
6割を焼失、市民の努力で町並みは復元されたとあります。

人気観光地なので詳しく知りたい方はこちらか検索をかけるとワンサカ見れます。

ここに来て残念だったのが”中世犯罪博物館”がもう閉まっていて見れなかったことです。
中世の処刑の道具、魔女裁判に使われた拷問の道具(! 怖いー)道徳や法に関する資料
など3000点が展示されていると書いてあります。
実際に使われたものが展示されているのです。完全に怖いもの見たさです。
到着したのが少し遅くてもう閉まっていました・・・・。
でも、怖そう・・・見なくてよかったかも。(笑)

ローテンブルグの主教会は聖ヤコブ教会で街の中心にあります。
リーメンシュナイダーの精巧な彫刻”聖血の祭壇”という作品が見れます。
17メートルのステンドグラスもすばらしかったです。

教会を出る時にポスターが目にとまりました。
英語なのでなんとかわかったのです。今夜ここでオルガンと合唱のコンサートがあるようなのです。
ヨーロッパの石の教会でのパイプオルガンと合唱なんてもう後にも先にも聞けないと思い、食事をすませて
から、聴きに行きました。
街の人がたくさん集まってきていて日本人は私達だけです。
なんだか日本人代表みたい・・・・と思ってしまいました。
老若男女、子供もみんな静かに、だけど、楽しみにしている気持ちが教会に満ちていました。
1階も2階席も満席で人気のあるコンサートのようです。

1曲めがパイプオルガンの音色で始まりました。
ヨーロッパの石の教会は天井が高く残響がすばらしいのです。
パイプオルガンの音色が教会いっぱいに響きわたっています。
なんだか空から神さまがおりてきそうです、宗教を持たない私でさえそんな気持ちになるのですから
厳しい生活のなかで中世の人々が教会と教会音楽に救いを求めたのがとてもわかります。

感動、また感動・・・・・・。一人なら完全に泣いていたと思います。
(ちょっと恥ずかしかったのでがまんした。こぼれそうだったけど 笑)

でも、教会音楽なので使われる音階はほとんど同じなので似ている感じもします。
でもそれでも、すごくいいんだけど。
私達は旅行者ですので昼はクタクタになるまで歩きまわって色々なところを見て、歩きどうしで当然
ものすごく疲れているわけです。

それに石の教会というのは足もとからシンシンと冷えてくるし・・・・。3月に行ったので寒いのです。
正直、1時間をすぎたあたりでもう辛くなってきました。寒いし、眠いしで・・・・。
だんなさんを見るとウトウトしていてあ〜〜あです。
だって子供や中学生ぐらいの子も目をキラキラさせて静かに聞いているのに・・・・。
日本人代表としてはなんとしても寝てはいけないと思いましたが疲れているのでガクンとなってしまうのですー。
いくらなんでも2人そろって居眠りはアカンやろと思い、せめて私はと思いましたがガクンとなってました〜。
でも、うまいぐあいだか何だかわかりませんが私が寝てしまっている時はだんなさんが起きてて
だんなさんが寝ている時は罪悪感からか私が起きていました。
交互に居眠り・・・・変な夫婦。(笑)
あー、ごめんなさいー。でも、眠くて・・・困ってしまいました。

はじめは小一時間で終わるものと思っていたのでふとプログラムを見ると・・・・
どこだかわかりません(笑)
今何曲めやろ??と困惑していると隣のドイツのおばちゃんがにっこりしながら指指して教えてくれました。
私もにっこりしてthank youとお礼を言いました。
今20曲目かー、何曲あるんやろ??と最後のプログラムナンバーを見ると、
ナント、68!!

ガーン!! 1時間どころか3時間以上かかりそうなのです。

それから終わるまで寒さと、眠気と、疲労感との格闘でした。
音楽はすばらしいし感動、感激は続いていたのですが疲れていて、それが少し残念でした。

コンサート終了後、明日の出発が朝6時でなければ街の人がいくパブにでも行きたかったな。
月夜の石畳の道をコツコツ歩いているとなんだかローテンブルグの街に住んでいるようなそんな気分に少しなれました。

今では良い思い出と笑い話になっています。


おまけ・・・・
ヤコブ教会では年間を通じてコンサートが行われているようです。
私が聞いたコンサートのチケットの価格は2000円ほどでした。
服送を暖かくして眠くなるのを覚悟して行けば、とても良い思い出になります。
こんな機会はめったにないので教会音楽がお好きな方にはお勧め。
感動は本物です。

トホホーでしたが聞きに行って本当によかったです。



ガラスのところでも書きましたがこのコンサートの後、ホテルに戻って眠る前。
深夜にホテルの小さな窓からみたローテンブルグの町並みは本当に外国の絵本のようでした。
月夜の空が藍色だったのです。


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思い出

教会外観。
プログラムです。

最後の曲・・・・。

ちょうどイースター(復活祭)でした。
春が来た喜びが街に溢れています。

ウサギと卵を形どったチョコレートが
色んなお店で売られていて可愛いのです。

街中(フランクフルト、結構都会)の公園で
野うさぎが2羽、こちらを見ているのに
気付きだんなさんに言うと嘘だよ〜!
と言われたのですがほんとにこっちを
見ていたのでびっくりしていました。
私は感激でしたー。
すぐに逃げてしまいましたけれどね。

黄色いれんぎょの花が色んなところで
いっぱい咲いていてとてもきれいでしたよ。

あんまりこの写真では見えないけれど
庭の木に色んな色のイースターの卵が
ぶらさげてあって可愛らしいのです。
この家が可愛くて欲しくなりました。(笑)

古い家が多いので
修理している家も多いのです。

なぜかスペイン広場。
ローマにも行きました。
楽しかったな。